物語


雪とは終局を呼ぶものだと伝えられていた。
何もかもを終わらせてしまう、忌むべき物なのだと。

事実、今雪は世界を浸食し、
徐々にとはいえ確実に人々の生活を脅かし始めていた。


しかし、七つに分けられた国々では日々戦が絶えず、
降り止まぬ雪でさえもそれを阻む事は出来ずにいた。

ある国に身を置く白羽の預言師は
この雪を嘆き≠セと云った。
人が人の命を奪うことに主が嘆いているのだと。


それを信じる者は少なくなかった。
雪は人々の心まで侵し始めていた。

人々は預言師に嘆きを止める方法を請うた。
預言師は、ひとつだけ、と答えた。


たったひとつを消せば世界はまた続いてゆくのだと